アメリカのメディアは先日、アメリカ情報機関が中国共産党(中共)上層部の汚職や隠し財産に関する報告書を作成中であることを明らかにした
それには、中共の党首や常務委員が含まれている

もし、この報告書が発表されれば中共当局にとって大きな爆弾となり、習近平とその他の指導部を恐怖に陥れると分析されている

アメリカ軍と密接な関係があるメディア関係者、ビル•ガーツ氏は4月10日付けの『ワシントン•タイムズ』の記事で、アメリカ情報機関が、中共最高指導部の常任委員７人を調査していることを明らかにした

2023年「国受権法案 第6501 条」により国家情報長官(DNI)のアブリル•ヘインズ氏は、昨年12月からブリンケン国務長官と協力し「中共指導部の財産と腐敗」に関する非機密報告を完成させ公表した

報告書の対象は習近平 及び 中共高官だ

その中には、205人の中央委員、25人の政治局員と政治局常務委員、更に29人の省委員会党書記が含まれている

時事評論家の周暁輝(シュウギョウキ)氏は4月14日付け大紀元の寄稿で、アメリカと西側同盟国の諜報力を持ってすれば、アメリカは中共幹部の汚職や海外資産に関する多くの情報を入手したはずだと指摘した

ここ数年、王岐山(オウキザン)、楊潔篪(ヨウケツチ)、王毅(オウキ)と言った高官の家族が、海外に資産を保有していることが暴露されている

遡ること2016年のパナマ文書スキャンダルでは、1100万件以上の法律•財務記録が世界中に流出した
その中には、中共高官一家らがオフショア企業を利用して、巨額の資金を隠していた証拠も含まれていた

周暁輝(シュウギョウキ)氏によるとアメリカは、多くの中共幹部の一家に関する情報を持っていると言う

数年前にも、トランプ大統領(当時の)が在アメリカ中共幹部の子供、180万人分のリストファイルを公開するとの噂があった

今年3月、ロイター通信はトランプ大統領が政権時代に中央情報局(CIA)に権限を与え中国のSNS上でバーチャル身分で秘密作戦を展開したと報じた
習近平政権に関するマイナスな情報を発信したのだ

これと同時に外国メディアにも、汚職をした中共幹部が海外に隠した違法資産に関する情報や「一帯一路」構想の腐敗や浪費に関する情報など、幾つかの情報をリーク(leak＝漏れる、漏らすの意味)したと言う
この情報は全て真実であり、2019年に始まったこの作戦は、これまで一度も報道されていない

今、アメリカの情報機関は中共トップの腐敗と隠し財産について、また新たな報告書を作成中だ
習近平は、この報告書が完成して公表されれば、中共にとって巨大な爆弾となり、波乱を巻き起こすだろうと述べた

ベテランのメディア関係者であるビル•ガーツ氏は「中共の上層部の汚職と資産に関する報告書は、中共との関係を緩和しようとするバイデン政権の試みを台無しにするだろう」と語った

中国問題専門家で元議会補佐官のポール•バーコウィッツ氏は「この報告書は中共指導者の見せかけの謙虚と自己犠牲の虚像を壊すのに役立つだろう」と述べた
また「中共幹部がいかに膨大な私財を築いてきたかを示す」という

元外交官で元海兵隊大佐のグラント•ニャーシャム氏は自身の著書「中国が攻めてくる時」の中で「腐敗に対する国民の怒りは、習近平と中共指導部を恐怖に陥れている」と書いている
また、中共の腐敗問題は根深い共産主義体制にあり、習近平はそれを根絶出来ないと主張する
更に「おそらく汚職の調査は、500人の中共上層部とその家族から始め、繰り返し広く公表することが出来る」と提案した

周暁輝(シュウギョウキ)氏によるとビル•ガーツ氏が間もなく発表される報告書をいち早くリークしたのは、明らかに無作為の行為ではない
政治、経済、軍事、技術などの分野で中共に打撃を与えアメリカの努力を加速させるための措置だと言う

今年3月、アメリカ下院委員会は、習近平と中共中央委員会のメンバー及びその成年親族に金融•ビザ制裁を科す「対中制裁法」を可決したばかりだ
制裁には、財産の凍結、ビザの剥奪など、ありとあらゆるものが含まれている

2月末には、アメリカ下院の共和党研究委員会のハーン委員長とウィルソン議員をはじめ、党派を超えた多数の議員が「反共産主義中国法案」を共同提案した
この法律は、中共を標的にしたアメリカ議会史上、最大かつ最も包括的な法案とされている

ハーン委員長は、法案を提出する際に「アメリカの主権に対する中共の脅威は、実際に現代のどの相手よりも大きいことを示している。アメリカは、中共を脅威と同様に対処しなければならない」と示した

周暁輝(シュウギョウキ)氏は、こう分析している「アメリカは、複数の目標で中共を直接狙い、中共上層部の急所を突こうとしているようだ。中共の上層部の腐敗と隠された財産に関する報告が公表され、中国でその影響が拡大すれば、中共内部の崩壊を加速させるに違いない。」

時事評論家で飛天大学人文科学学部の副教授である章天亮(ショウテンリョウ)氏は「中共上層部の腐敗情報を把握することは、アメリカが中共上層部の経済的弱点を握る上で有利だ。戦わずして人の兵を屈させる効果があり、原子爆弾よりも人々に脅威を与える。」と考えている

4月14日の番組「天亮時分(テンリョウジフン」で、章天亮(ショウテンリョウ)氏は「アメリカ下院には、554号法案があり現在、採決されていない。この法案では、台湾に対する中共の侵略脅威を抑止するためにアメリカ議会が財務省に対して中共高官が、アメリカ国内で所有する資産を公開し報告書を提出することを要求している。つまり、アメリカは中共高官や彼らの直系の親族が、どこに口座を持っているかを知りたいと言うことだ。一旦、中共が台湾に侵攻するとアメリカは、これらの資産を凍結するだろう。」「アメリカの情報機関には、先ずこれを使う能力がある。第ニにこれを使う意欲がある。第三にこの報告書を手に入れた後、何が出来るか？この報告書がどのような役割を果たすのか？を既に考えている。」

章天亮(ショウテンリョウ)氏は、こう示した
中共の関係者が、おカネを愛人や他の場所に移そうとする時、アメリカの情報機関が「我々は、この情報を全て持っている。」と言い
中共当局者は、愕然とするだろう

一旦、中共が台湾に侵攻しようとすると、アメリカは、この報告書で中共と交渉するだろう