ジョンの思い出
私は10歳の頃ジョンという犬を飼っていた。
学校から帰ってくると私に飛びついてきて散歩をせがむ、散歩に出掛けるといつも私がジョンの強い力に引っ張られる。身内や近所の顔見知りにはシッポを振りながら甘えてくるがよからぬセールスマンもどきが家に入ろうとすれば大声で吠えまくる本当いい番犬であった。
ある日、私が学校から帰るとジョンがトラックに乗せられようとしている、私は大人達にジョンを連れて行くな!と叫んだがトラックはジョンを乗せて走り出した。私は必死でトラックを追いかけたがみるみる距離が離れていき、もう見えなくなった涙が止まらなかった… あとで父が私に言った。
ジョンはおまえが学校行ってる時、人を噛んだ狂犬病の疑いもあったと告げられた…
今でもたまにジョンの夢をみる、私にとっては大好きな友人である、急なジョンとの別れであった。