ワンルームディスコ 2
パチンッ
「どうぞ」
奥の方に吸い込まれそうな暗闇から一転、
明るい廊下が現れた。
右側に扉がひとつ、奥にひとつ
廊下には物が何一つ無い。
「お邪魔します、お風呂場とトイレからお願いします」
「こっちです」
右の扉が開かれる、
洗面所にトイレがあるタイプか、部屋入って左がトイレ、正面に洗面台と洗濯機、右がバスルーム。都会のワンルームにチラホラ見られる配置だが、トイレと洗面所は別の方がいい。
風呂場をみたが大人ひとりの風呂桶に水圧の弱いシャワー。
おかしい、物がなさ過ぎる。シャンプーもない、洗濯物も、そして、予想よりも、洗面台や風呂桶が黄ばんでいない。
「水回り関係スッキリされてますね、洗面所に窓がないので換気扇は付けたままですか?」
「はい、電気も付けっぱなしです。」
「明るい状態が保たれてるんですね、水回り関係も問題ないですね、水の流れもいいですし、排水溝の詰まりもないですね。いいと思います。」
「えぇー、良かったです。普段はシャワーだけで、あまりお風呂入らないんですよ。」
「今の時期は風呂に入ると暑いですよね、次の部屋に行きましょう。」
「あ、はい、あ、でも、ここからちょっと凄くて、、、」
「散らかってるんですか?」
「片付けようとは思うんですけどねー」
ガッ
サキさんの白いワンピースがドアノブに引っかかった、次の部屋は何畳くらいだろうか?
まぁ、ワンルームだし、たかが知れてるか。