人生１００年時代。７０歳定年制が叫ばれる中で難関資格に挑戦する中高年が増えている。会社に依存しない生き方をしたい。大手資格スクールはあの手この手で生徒を募集。ネットを利用した資格スクールも難関資格である弁護士や司法書士があたかも隙間時間で合格できるようなキャッチフレーズが飛びかっている。２０代、３０代前半で人生を賭けて難関資格にチャレンジするのは良いと思うが４０代、５０代で難関資格に挑むのは考えた方がよい。

難関資格の取得までの時間はざっとこんな感じ。効率の良いメソッドがネットやAI で確立されても取得にかかる時間が大幅に縮まるとは思えない。
司法試験 3000~8000時間
公認会計士　4000時間
税理士 3000時間
司法書士 3000時間
弁理士 3000時間
土地家屋調査士　1000〜1500時間
中小企業診断士 1000時間
社労士 800〜1000時間
行政書士 500〜1000時間

４０代、５０代ともなると社会的人材の旬の時期もピークをむかえる。
例え資格を取れたからといってその資格で飯が食えるかは別。年齢が高くなれば高くなるほど実務経験を積むのにさらに時間がかかる。

資格試験の挑戦前は、ほとんどの人がばくぜんと「自分はきっと上手く行く・合格できる」と考えがちで挑戦にまつわる負の側面をろくに考えない。
実際には、
資格試験に合格できる可能性があるという状況に身を置くことを引き換えに、人生という貴重な時間を費やし生物の宿命でもある老いが迫っていることを了承して挑まなければならない。