中央アジアのカザフスタンで今月25日、アゼルバイジャン航空の旅客機が墜落し、現地当局は乗員乗客のうち38人が死亡し29人が病院で治療を受けているとした。

アゼルバイジャン航空のバクー（アゼルバイジャン）発グロズヌイ（チェチェン共和国）行きのJ28243便として運航されていた、エンブラエル190旅客機（機番：4K-AZ65）が2024年12月25日、カザフスタン・アクタウ市近郊3kmの時点に墜落した。SNSなどでは、この機が墜落した瞬間なども撮影され、動画が拡散されている。

アゼルバイジャン外務省などによりると、日本時間の25日午後、乗客62人と乗員5人を乗せたアゼルバイジャン航空の旅客機が、カザフスタン西部の中心都市アクタウの空港付近の平原に墜落し炎上した。

航空会社によりると、同旅客機はブラジルのエンブラエル社が製造した「エンブラエル190型」機で、アクタウ周辺で緊急着陸を試みたようだ。

カザフスタン当局は、乗員乗客のうち38人が死亡し、29人が病院で治療を受けているとしている。

航空会社の発表によりると、搭乗者に日本人は含まれていないようだ。

旅客機は、アゼルバイジャンの首都バクーからロシア南部チェチェン共和国のグローズヌイに向けて出発したが、霧の影響で行き先を次々と変更していた。

カザフスタンのメディアは墜落現場からはフライトレコーダーなどが回収されたと伝えていて、カザフスタンとアゼルバイジャンの両政府は事故の調査委員会を設置し、原因究明を進めている。

ロイター通信は、アゼルバイジャン航空の旅客機が墜落した現場を上空から撮影した写真を配信した。それによると、旅客機の胴体の後部がひっくり返った状態で残っているが、尾翼は破損しており、一部しか確認できなかった。

しかし、この航空機事故はロシア軍防空部隊による対空ミサイルで誤射した疑いが浮上している

事故後、乗客らが撮影したスマホ動画によると旅客機外で爆発が起きた状況が映っている。その爆発後に機体の維持が困難になり、蛇行する様子がラライト追跡を調べた動画に映っていた。

ロシア南部チェチェン共和国では、ウクライナ軍による長距離自爆ドローンに爆撃も最近起きたばかりであった。

ロシアはこれまでにも民間航空機を戦闘機からと見られるミサイル攻撃により墜落させ、乗客全員が死亡したこともあった

ロシアメディアでは、同航空機がバードストライクにより飛行不能になり墜落したと報じているが、これは事故を隠蔽(いんぺい)するためのロシアお得意の偽旗情報である

画像は、左からミサイル攻撃により飛行が蛇行している様子、墜落したJ28243便として運航されていたエンブラエル190旅客機(機番：4K-AZ65)、墜落後に撮影された同機の胴体部に残るミサイル爆発によると思われる破片の穴。