LOVEいとおしい・・・っ!
今、山種美術館で特別展が開催されています
LOVEいとおしい・・・っ!
―鏑木清方の恋もよう、奥村土牛のどうぶつ愛―
私たちの身の回りには、さまざまな愛の形があります。恋人同士の燃え上がるような愛、親子や夫婦など家族への愛、生まれ育った故郷への愛、身近な動物への慈しみの愛。また、最近よく耳にする「推し活」も、一つの愛の形といえるでしょう。この特別展では、LOVEをテーマにした日本の近代・現代絵画を中心にご紹介します。
面白そうなので観に行って来ました
本当に愛の形はいろいろあるようで...
解説がなくても伝わるものもあれば、解説がなければ愛が表現されていることが分からないものもありました
出品されている作品の中に、小林古径の『清姫』という作品がありました
『清姫』は、和歌山に伝わる安珍・清姫伝説を題材にした8枚組の連作日本画です
愛する僧・安珍に裏切られた清姫が嫉妬と怒りから大蛇と化し、安珍を焼き殺す物語の象徴的な場面を描いています
能の演目「道成寺」のモチーフにもなっているのだそうです
繊細で力強い線と、物語の幽玄な美しさが表現されていて印象的な作品でした
8枚の連作のうち『日高川』だけ写真を撮ってもいいそうなので撮りました
全体を撮ろうとすると他の絵画も映ってしまうので一部分だけ撮りました
『日高川』は安珍を追いかけ日高川にたどり着いた清姫が、川を前にして大蛇へと変身する直前の、愛憎入り混じる激しい感情と執念が描かれた場面です
着物を脱ぎ捨て、川に向かって手を伸ばす姿は、美しさと恐ろしさ、そして純粋な愛が憎しみへと転じる瞬間を捉えていて凄みを感じました
小林古径の『清姫』8枚組の連作のうちの一つ『入相桜(いりあいざくら)』は、安珍・清姫伝説の結末、日高川で入水した清姫と焼かれた安珍の遺骸が葬られた場所に咲いたとされる桜を描いた作品で、とても美しかったです
入相とは夕暮れや日暮れ時を意味し、夕暮れにつく鐘の音(入相の鐘)と共に桜が散る様子を指しているのだそうです
気持ちが込められている絵画をたくさん観る機会はなかなかないので、貴重な経験をした気分です
小田急線、また人身事故に遭遇していました
電車が破損したそうで、運転再開にかなり時間がかかっていたようです
私は東急東横線を利用したので影響はありませんでした