企業の価値とは
鉛筆1本の価値を知るには、その鉛筆の機能、デザイン、材質などを見ながら、数多あるその他鉛筆群とその価格を比べれば良いと思うし、一般的なアプローチだと思う。
で、企業の価値も、同じように同種の企業との比較で行われることが多いけど、鉛筆よりサンプルが少ない。上場ならまだしも非上場ならなおのこと情報そのものにも大きな制約がある。そして、その価値にギリギリたどり着こうとして、上場市場でその業種が平均的にどの程度で評価、期待されているか、を参照しながら、価値の測定を行おうとする。ある会社の属する業界は大体これくらいで評価されているから、この会社もこの程度で評価されるべきであろう、みたいな。(インカムアプローチもあるけど、結局βは市場の観測値を採用しているためほぼ同じ)
ただネックもあって、その会社が業界の中で突出して優れていたり、逆に1人負けしていたりする状況では、ほぼその理屈は成り立たない(そもそもその会社1社で業界を作ってる場合もある)。価値の測定がより困難になるし、なんならその人がそう思ってるからその価値になるみたいなことも有り得る。
鉛筆1本だと考えやすかった価値が、鉛筆を作る会社の価値を測ろうとした途端、とても難しいものになってしまうのは、そうしたことに起因する。
ただ鉛筆であろうと企業であろうと、買い手と売り手にとって常にフェアバリューで取引され、第三者は究極的には介在しないため、客観的な価値を測るというのは本質的に無理なのかもしれないなとも思う。