「イキる」ってどういう意味?語源や類語、例文など詳しく紹介

「イキる」ってどういう意味?生きるとは意味が違うの?

「イキる」ってどういう意味?生きるとは意味が違うの?

「イキる」という言葉は、最近ネット上やSNSなどでよく見かけるようになったネットスラングです。「イキるって生きるという意味じゃないの?」と思う人も多いでしょう。しかし「イキる」の意味は生きるとは違っているため、使われ方も異なります。「イキる」は中学生や高校生、さらに20代の若者の間でよく使われている若者言葉です。意味や語源などについて詳しく解説します。

ネット用語で最近よく使われる言葉

「イキる」は、ネット用語で最近よく使われるようになった言葉です。若い人の間では「イキる」は当たり前のように使われていて、グループLINEや話の中で使われることもよくあります。いろいろ新しく生まれるネット用語を知ったかぶりすると、使い方を間違えて恥ずかしい思いをすることもあるので注意が必要です。ネット用語は意味と語源や由来などを知ると、どんな方法で使えばいいのかイメージしやすくなるでしょう。

関西方面の方言から広まった

「イキる」は関西の方言で、この方言が幅広く広まったといわれています。関西では「イキる」は普通に使われているそうですが、他の地域では「イキる」と言われてもほとんどの人がピンとこない可能性があります。また、「いきり立つ」という言葉がありますが、こちらは急に怒りだす、感情がこみ上げてきて興奮するなどの意味があり、「イキる」とは意味が異なります。心情を露わにするの意味がある「気色ばむ」の意味に近いでしょう。

調子に乗っている感じ

「イキる」は、調子に乗っている人やその様子を言い表すときに使います。テンションが高い、張り切っているという意味ではなく、誰かが等身大の自分よりも大きく見せる態度を取ったり、普段大人しいのに強気で何かを言ってきたりしたときに、「そんなにイキるなよ」などと使われます。

えらそうな態度の人

「イキる」は、えらそうな態度を取っている人にも使われます。たとえば、自分の得意分野の話になって、いろいろ物知り顔で話をする人を「イキリオタク」と呼ぶことも。「イキる」は相手に対して使う言葉で、調子に乗っている姿を好ましくないと思う心理が働き、相手に侮辱的な意味を込めて言う場合があります。

「イキり」「イキった」と表現されることも

「イキる」は会話の中では、「イキり」や「イキった」と表現される場合もあります。イキりオタクのように名詞の前に使ったり、「あいつなんかしばらく会わないうちにイキった感じになったな」などのように使います。「イキる」は男女関係なくどちらにも使われます。調子に乗っている人をイキるというため、褒められたわけではないことを理解しておきましょう。

「イキる」の語源は「粋がる」

「イキる」の語源は「粋がる」

「イキる」は関西方面の表現だけではなく、語源があります。語源は「粋る」や「粋がる」から来ています。また「意気がる」の略と解釈されることも。ネット用語として使われる場合も、調子に乗っている様子や偉ぶっている人を表現するときに「イキる」を使います。「いきがっている」がだんだんと短くなり「イキる」という言葉になりネットを中心に使われるようになったのでしょう。

「イキる」の類語は?

「イキる」の類語は?

「イキる」の類語について見ていきましょう。類語として挙げられる表現は昔からある言葉が多く、類語を見た方が「イキる」の意味や使い方がよく分かるかもしれません。会話やネットの中で「イキる」が使われていたら、類語に置き換えてみるとよいでしょう。

カッコつける

「カッコつける」は、「イキる」の類語といえるでしょう。「カッコつける」とは本当にかっこいいのではなく、カッコよくないのにカッコよく見せようとしているということになります。そのため、調子に乗っている意味で使う「イキる」の類語として使えます。

天狗になっている

「天狗になっている」も、「イキる」と同じ意味になります。天狗になるの意味は、自分は偉いと思って思い上がった態度を取る人を表す言葉です。偉ぶっている意味を持つ「イキる」と同義語といえるでしょう。また、普段は謙虚で物静かなのに集団になると急に強気になったり偉そうにほかの人を見下したりする態度を取る人などのことも「天狗になる」や「イキる」で表現できます。

しゃしゃり出る

「しゃしゃり出る」は、図々しく人の前に出るような態度を表す言葉です。「しゃしゃり出る」も調子に乗っているの意味を持つ「イキる」と同じ意味で使えるでしょう。「いつもはこちらが話してもまったく聞いてないのに、お金のことになったら急にしゃしゃり出てこないで」などと言えます。

「イキる」の例文をチェック

「イキる」の例文をチェック

「イキる」を使った例文で、実際に「イキる」のニュアンスや使い方を見ていきましょう。関西出身の人や関西に住んでいる人は、普段から「イキる」を使っているので、イメージや使い方は自然と身についていますが、それ以外の地域の人は、ほかの人が「イキる」を使った表現を知ることで意味合いが理解しやすくなります。

後輩ができたからって先輩ヅラしてイキってるよね

今までは一番下っ端だった人が急に後輩ができて先輩ぶった態度になると、周りの人からイキってると見られます。上下関係が厳しい運動部や同じ部署で働く上司と部下の関係でも見られる人間関係ですね。普段は尊大な態度は見せないのに自分よりも立場や力関係が弱い人に対して偉そうにするのは「イキっている」と言われてしまうでしょう。

父親が金持ちだからってイキっててダサい

「親の光は七光」ということわざを「イキる」を使って言い表した様子です。自分が金持ちなわけではなく、社会的な地位があるわけでもないのに、偉そうにしていると周りからは眉ををひそめられてしまいます。「イキってる」と見られても仕方ないでしょう。

一人だと大人しいのに友達が一緒だとイキるってどうなの?

この場合も、普段は大人しいのに友達や仲間が一緒になると急に強くなったような気になって調子に乗ったり偉そうにしたりする人を言い表していますね。一人では自分の意見を述べることすらできないような人が、急に仲間の中に混ざって強気な発言をするようになると、「一人じゃ何もできないんだな」と思われてしまいます。

「イキる」はあまりよくない意味で使う言葉

「イキる」はあまりよくない意味で使う言葉

「イキる」は、調子に乗っている様子や偉そうにしている様子を言い表す言葉です。もともと関西方面の方言であり、「イキる」は普通に使われているそうです。ネットや若者の間で広まり、調子のいい人や態度を取る人に対して「イキる」や「イキっている」などと使います。決してよい意味ではないので「イキってる」と言われないよう常に謙虚な態度を取りたいですね。