ゆとり世代の特徴は?仕事への取り組み方や恋愛の傾向を解説

ゆとり世代はどんな世代?

ゆとり世代はどんな世代?

ゆとり世代とは、2000年度に実施されていた「ゆとり教育」を受けていた世代を指して使われています。従来の積み込み型学習から、手にした知識を活かし自分で考える力を身につけられるように教育方針が変更され、新しい学習指導要領のもとで学んできた世代です。また、相対的な評価が廃止されたり、パソコンなどのIT機器が身近にあったりと、さまざまな面で他の世代と異なった環境で育っていたことからも、ゆとり世代と区別して呼ばれています。

仕事への取り組みからわかるゆとり世代の特徴

仕事への取り組みからわかるゆとり世代の特徴

ゆとり世代は、今までの世代とは変わった感性や考え方で物事に向き合っています。そこで、ゆとり世代はどのように仕事に取り組んでいるのか、その特徴をチェックしていきましょう。

職場よりも自分を重視する

大半の社会人には何よりも仕事を大切にするという考え方が根付いていますが、ゆとり世代の多くは仕事よりも自分の時間を大切にします。そのため、職場でのイベント、先輩社員との飲み会やランチには積極的に参加しません。この行動の裏にあるのは、自分にとってどちらが大切かという考え方です。つまり、自分にとって価値のある人との飲み会や食事であれば参加したいと思っています。自分の利益になるかという点では、他の世代よりもシビアな考えをもっているといえるでしょう。

会社での成長に興味が薄い

ゆとり世代が育ってきた時代は、好景気よりも不況のほうが目立つ時代です。大企業の倒産やリストラなどの現実的なニュースが多かったこともあり、会社内で出世をしてもその労働環境が続く保証がないことを学んでいます。そのため、出世や昇進によって高い賃金や社会的地位を得るよりも、今のままの地位で安定した収入を得たいと考える傾向があります。さらに、給料が上がっても責任や拘束時間が伸びてしまうなら意味がないという考えもあり、ほどほどの仕事で自分が納得した給料をもらうことを優先します。

先輩社員や上司からの指示を待ってしまう

ゆとり世代の中には、余計な仕事が増えることを嫌うことから、自分から積極的に行動をしない人もいます。その結果、先輩社員や上司からの指示を得てから行動することが多くなり、上の世代からの評価が低くなってしまいます。ただ、実力がないからやれないわけではないため、きちんと指示すれば仕事を完璧に終わらせてくれます。むしろ、早く退社したいという思いから、仕事を的確にスピーディーに終わらせる場合もあるほど。そのため、「どうして実力があるのに頑張らないのか。」と不思議に思われる場合もあります。

若手社員のころから転職を視野に入れている

年控序列制度や終身雇用制度など、今までの労働環境から新しい働き型へとシフトする中で育ってきたのがゆとり世代です。定年まで勤め上げることの難しさを感じているため、ゆとり世代には新入社員のころから転職のことを考えて仕事をする人も少なくありません。そのため、気に食わないことや不満に感じることが多くなれば、すぐに退職の道を選ぶことも。上の世代からは常識知らずの行動ではありますが、自分と合わないところで働き続ける必要性を感じない本人にとっては、正しい決断です。

打たれ弱い性格で叱られることを恐れている

ゆとり世代の言動の中でも、ネガティブに捉えられているのが心が弱いこと。個人の考え方や行動を尊重する価値観の中で育っており、誰かに否定されたり叱られたりした経験が少ないため、打たれ弱い性格の人がゆとり世代には多い傾向があります。また、ミスすると怒られるため、失敗することを恐れて自分から積極的に行動できない場合もあります。一方で、ゆとり世代が叱ったり怒ったりすることは少ないのも特徴の一つ。他人のミスを叱責せずサポートに徹するため、部下やアルバイトから信頼を集めやすく、円滑に仕事を進める力を持っています。

恋愛関係で現れるゆとり世代の特徴

恋愛関係で現れるゆとり世代の特徴

仕事への取り組み方と同じように、ゆとり世代の恋愛には今までにない行動がみられます。そこで、恋愛関係で現れるゆとり世代ならではの特徴を解説していきます。

ドキドキよりも落ち着く付き合い方を好む

多くのゆとり世代は、生活面で安定を重視するように、恋愛関係でも安定した関係を望みます。そのため、一緒にいてホッとする人や自然体でいられる人を、恋人に選びたいと思う傾向にあります。また、一昔前のような、ドライブやクラブへ行って遊ぶようなアクティブなデートではなく、落ち着いて一緒の時間を過ごせるおうちデートやカフェ巡りなどを好みます。相手との時間を大切にしたいという思いから、デートの仕方や行き先も変化しています。

女性と平等の関係を作り上げる

個人を大切にする考えが根付いているゆとり世代は、性別を問わず同じ立場で関係を築くのが普通だと思っています。例えば男性が女性におごるよりも、デート代は割り勘にしたいと思う傾向にあります。また、おごられるのが嫌と思っている女性も多いので、ゆとり世代同士のカップルはお互いにストレスなく付き合えています。

理由よりも失恋した事実を引きずってしまう

ゆとり世代は仕事で打たれ弱いように、恋愛でもその一面が出てしまうことも。失恋したことを長く引きずり、次の恋愛に進むためには長い時間が必要になる場合があります。また、失恋したことだけを気にしてしまうため、失恋した理由を改善しようという努力に繋がりづらいのも特徴の一つ。自分とは合わなかった、相手が悪かったとは思いにくいため、一つの恋に囚われてしまうのです。

好きな人への諦めが早い傾向がある

失恋は引きずる一方で、付き合う前の段階では早々に諦めてしまうのも、ゆとり世代に多い恋愛の特徴。気になる人に好きな人がいることがわかると、何も行動しないまま、好きでいることを諦めてしまいます。さらに、相手への好意が強くなるほど、振られたときのことを考えてしまい、一歩踏み出せないことも。自分で行動し成就した経験が少ないため、自分に自信がもてず、より恋愛へ臆病になるスパイラルに陥っている人も少なくありません。

伝わりにくい告白を選びがち

告白の言葉はストレートなものほど、相手に熱意が伝わります。しかし、ゆとり世代は自分の気持ちを伝えることが苦手な人が多いため、言い訳のように言葉を足してしまい、肝心の気持ちが伝わらないことがあります。特に、面と向かって言葉を伝えることが苦手なので、メールやSNSを通して気持ちを伝えることも多いです。受け取った相手は本気かどうか判断しにくいのですが、本人は真剣に気持ちを伝えています。この熱意のすれ違いで、ゆとり世代の恋は成就しづらくなっています。

ゆとり世代と良い関係を築ける付き合い方

ゆとり世代と良い関係を築ける付き合い方

ゆとり世代と良い関係を築くためには、相手の言動を尊重したうえで対応することがポイント。例えば、前もって指示を出しておけば仕事がスムーズに進み、ゆとり世代に恋しているなら自分から積極的に行動することで成就する確率が上がるでしょう。また、ゆとり世代には相手を尊重しすぎることがストレスになる人もいるため、あえて他人と距離を取ることもあります。そのため、一気に距離を詰めるよりも徐々に関係を深めていくように接するほうがうまくいくでしょう。

ゆとり世代の特徴を尊重して上手に関係を深めよう

ゆとり世代の特徴を尊重して上手に関係を深めよう

ゆとり世代は自分本意な部分が目立つため、その言動や考え方が理解できず困っている人も多いかもしれません。しかし、ゆとり世代の意外な言動の裏には、自分のことも相手のことも尊重するやさしい気持ちが溢れています。そのため、ゆとり世代だからとステレオタイプに判断せず、その人の個性や良いところを尊重しながら、一緒にいて居心地の良い関係を目指しましょう。